ハリーこどもリニック様
導入事例

働く子育て世代がアクセスしやすいクリニックづくり

ハリーこどもリニック

院長:伊藤正範 先生
nodoca導入時期:2023年夏
横浜市の閑静な住宅街に佇むハリーこどもクリニックは、地域の子どもたちの健康を守る重要な存在です。小児科と小児神経科を標榜し、一般的な診療から発達障害やてんかんといった専門性の高い疾患まで幅広く対応しています。2023年夏に同クリニックはnodocaを導入。その後さらに1台を追加し、現在は2台体制でインフルエンザ診療に当たっています。
今回は院長の伊藤先生に小児科・小児神経科診療への思いや、nodoca導入の経緯などについて詳しくお話を伺いました。

未来を見据えた小児・小児神経診療

▲伊藤正範(いとう・まさのり)/ハリーこどもクリニック院長。東京医科大学卒業後、国立精神神経研究センター、済生会川口総合病院などで勤務。2023年に同クリニックを承継開業。医学博士、日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医、日本てんかん学会専門医・指導医

——「小児神経診療を身近に」というクリニックのコンセプトについて、詳しくお聞かせください。

伊藤先生:近年の少子化に伴い、特に地方では小児科単科の病院が成り立ちにくくなっています。子ども病院や大学病院以外で、専門外来を提供することが難しくなってきているのが現状です。将来的には、私たちのようなクリニックが地域の総合病院に代わって専門外来を担う時代が来る可能性もあるでしょう。そのため、今からノウハウを蓄積して将来のニーズに備えています。

実際に当院では、小児神経外来の初診に一人あたり1時間の診療枠を設けています。診療単価だけを見れば決して効率的とは言えませんが、専門的な診療には十分な診察時間が必要です。現時点で専門外来の運営は収益面でのインパクトが小さいかもしれません。しかし、20年後、30年後にはクリニックの経営、そして何より社会にとって大きな価値を生むものだと確信しています。

——患者さんの受診環境にも工夫を凝らしていると伺いました。予約システムの導入など、受診時のストレスを軽減するための具体的な取り組みについてお聞かせください。

伊藤先生:開業当初からWeb予約システムを導入しており、患者さんの情報や症状を事前に把握することで診療の効率化を図っています。また、キャッシュレス決済の導入や電子カルテと連携した問診システムの利用により、待ち時間の短縮と正確な情報収集を実現しています。

さらに、パニックを起こしやすいお子さんや体調の波で通院が難しい患者さんには、オンライン診療で継続的なフォローを行うなど、患者さん一人ひとりの状況に合わせた診療体制を整えています。

——こういった取り組みは、先生のどのような思いから行われているのでしょうか。

伊藤先生:根底にあるのは「患者さんとそのご家族の負担を最小限に抑える」という思いです。小児の患者さんが受診しやすい環境づくりはもちろん、開業前の経験から待ち時間を短縮できるような診療の流れを思い描いていました。必要な時に躊躇なく来院していただけるよう、ストレスの少ない受診環境の提供に努めています。

nodoca運用の実際

——nodocaを導入しようと思われた理由は何でしょうか。

伊藤先生:nodoca導入の主な理由は3点ありました。第一に、インフルエンザ流行期における抗原検査キットの在庫確保の困難さを解消できること。第二に、侵襲性の低い検査方法が小児科診療に適していると判断したこと。そして第三に、早期診断・早期治療開始ができることへの期待です。

患者さんにとっての良し悪しはもちろん、クリニックの経営面を踏まえた総合的な判断だったと思います。

——実際の診療では2台のnodocaを使い分けられているそうですが、具体的な運用方法についてお教えください。

伊藤先生:現在は診察室1と2にそれぞれ1台ずつnodocaを配置している状況で、診察室1のものをメインとし、診察室2のものはバックアップとしての役割も担っています。この2台体制により、流行期でも各診察室で並列に検査が可能な体制が整っています。また、基本的に6歳以上の方には、最初にnodocaの使用を検討するようにしています。

 

nodocaは当院のインフルエンザ診療において要となる検査方法です。仮に1台に機器トラブルが発生した場合でも、診療を中断することなく継続できる体制を整えています。また、診察室2のnodocaは非常勤医師の診療時にも活用しており、二診体制の際にも円滑な検査体制を確保できています。

nodoca導入がもたらした変化

——nodoca導入により、診療や業務効率にどのような変化がありましたか。

伊藤先生:まず、nodocaの導入でインフルエンザの早期診断が可能となりました。また、侵襲性が低い検査方法であることから、患者さんの負担が大幅に軽減されました。業務効率の面でも、検査時間の短縮や検査キットの在庫管理負担の軽減などの効果が見られています。

また機能アップデートにより、nodocaの操作性がさらに向上しました。今シーズンは昨シーズンよりも、インフルエンザ流行期の診察時間短縮が期待できそうです。

——患者さんやスタッフは、nodocaの使用についてどのような反応を示していますか。

伊藤先生:患者さんからは痛みが小さいことに対して好意的な反応を得ています。スタッフに関しても、実際にnodocaを使った検査の様子を見て学んでもらうことで、nodocaの検査オペレーションに習熟し、医師の指示のもとオペレーションの一部を補助してくれています。WEB問診システムの活用やメディカルスタッフの協力もあり、効率的なインフルエンザ診療を確立できていますね。

最善の医療を提供することが使命

——nodocaに今後期待することや、さらなる活用の可能性についてお聞かせください。

伊藤先生:現在は6歳以上の患者さんに対する検査選択肢として活用していますが、今後デバイスの小型化や6歳未満でのデータ集積が進んでくれれば、さらにベネフィットを提供できる小児の患者さんが拡大するでしょう。
また、新型コロナウイルス感染症など他の疾患も同時に検査できる機能が加わると、さらに臨床的意義が高まります。特にインフルエンザのように検査結果によって治療方法が決まるような疾患、早期診断・早期治療介入につながるような疾患に対応できれば、患者さんへのメリットも大きいのではないでしょうか。

——nodoca導入を検討している小児科の先生に対して、アドバイスがあればお聞かせください。

伊藤先生:特に小児の患者さんの侵襲性を減らすという観点から考えると、nodocaは有用な検査の選択肢です。また、将来的にはnodocaのような低侵襲な検査方法が標準になっていく可能性が高いので、今のうちに技術やノウハウを蓄積しておくことが臨床医にとってもメリットになると思います。

新しい技術を導入する際には経営面だけでなく、医療の質の向上という視点を持つことが重要です。私たち医療者の使命は、常に患者さんにとって最善の医療を提供することだと考えています。
※6歳未満の患者さんに対する使用は、有効性及び安全性が評価されていないため、推奨されておりません。詳しくは添付文書をご参照ください。

インタビュー・写真:水谷秀人

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