▲伊藤正範(いとう・まさのり)/ハリーこどもクリニック院長。東京医科大学卒業後、国立精神神経研究センター、済生会川口総合病院などで勤務。2023年に同クリニックを承継開業。医学博士、日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医、日本てんかん学会専門医・指導医。
伊藤先生:根底にあるのは「患者さんとそのご家族の負担を最小限に抑える」という思いです。小児の患者さんが受診しやすい環境づくりはもちろん、開業前の経験から待ち時間を短縮できるような診療の流れを思い描いていました。必要な時に躊躇なく来院していただけるよう、ストレスの少ない受診環境の提供に努めています。
伊藤先生:nodoca導入の主な理由は3点ありました。第一に、インフルエンザ流行期における抗原検査キットの在庫確保の困難さを解消できること。第二に、侵襲性の低い検査方法が小児科診療に適していると判断したこと。そして第三に、早期診断・早期治療開始ができることへの期待です。
患者さんにとっての良し悪しはもちろん、クリニックの経営面を踏まえた総合的な判断だったと思います。
伊藤先生:現在は診察室1と2にそれぞれ1台ずつnodocaを配置している状況で、診察室1のものをメインとし、診察室2のものはバックアップとしての役割も担っています。この2台体制により、流行期でも各診察室で並列に検査が可能な体制が整っています。また、基本的に6歳以上の方には、最初にnodocaの使用を検討するようにしています。
nodocaは当院のインフルエンザ診療において要となる検査方法です。仮に1台に機器トラブルが発生した場合でも、診療を中断することなく継続できる体制を整えています。また、診察室2のnodocaは非常勤医師の診療時にも活用しており、二診体制の際にも円滑な検査体制を確保できています。
インタビュー・写真:水谷秀人