▲小野間優介(おのま・ゆうすけ)/B-leafメディカル内科小児科クリニック院長。横浜市立大学を卒業後、亀田総合病院、筑波大学附属病院などで勤務。2022年に同クリニックを開業。日本プライマリ・ケア連合学会認定総合診療専門医(家庭医療専門医)。
小野間先生:医療DXを推進する最大の目的は、患者さんの受診ハードルを下げることです。特に若い方々が受診しやすくするためには、必要以上に時間を取らせないことが大切だと考えています。待ち時間の短縮や、患者さんの都合に合わせた予約が取れるといった点に注力しています。
例えば、Web予約システムを導入したことで、患者さんは24時間いつでも予約を取ることができるようになりました。電話予約だけでは、診療時間内しか予約を取れませんからね。さらに今後、AIなど新たなテクノロジーを取り入れることで、従来の診療スタイルを超えた新たな形が構築できると考えています。
小野間先生:業務を効率化するためにDXは大事な要素です。ただし、アナログをゼロにするのは難しいですし、アナログとデジタルのバランスを取りながら、費用対効果を見て推進していくことが大切です。
保険医療では診療報酬によって医療機関の収入が規定されているため、クリニックの収益を高めるには診療効率を上げて、1日あたりに対応できる患者数を増やす必要があります。結果、クリニックの収支が向上することから、職員への還元にも繋がります。そのような良い循環を作っていくために、DXを推進する面もあるんです。
インタビュー・写真:水谷秀人