▲西村俊一郎(にしむら・しゅんいちろう)/西村医院院長。関西医科大学を卒業後、京都府立医科大学付属病院などで勤務。2002年に同クリニックを継承。医学博士、日本内科学会総合内科専門医・認定内科医、日本消化器病学会専門医。
西村先生:内科に限らず、コロナ禍でオンライン診療が広がりましたよね。私も宿泊療養施設でタブレット端末を使って、患者さんを診察する経験をしました。また、学会や講演会もオンラインで参加できるようになり、非常に便利になったと思います。ただし、対面でのコミュニケーションの重要性も忘れてはいけません。
最近では、患者さん自身が測定した血糖値や血圧のデータなどをスマートフォンに記録し、それを診療に活かすPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)の取り組みも始まっています。こういったデータを内科医も積極的に活用することで、患者さんの日常生活の中での健康状態をより正確に把握できるようになると期待しています。
西村先生:第36回日本臨床内科医学会でアイリスの企業展示ブースに立ち寄った際、初めてnodocaの実機を見た時は驚きました。正直、「咽頭画像と問診情報等でインフルエンザをAI判定することなんて、本当にできるのだろうか」という懸念はありましたが、大きな可能性を感じましたね。
その後、咽頭撮影用カメラの開発や咽頭画像データ収集、AIアルゴリズムの構築及び検証(治験)という一連のnodoca開発プロセス全体を対象とした研究論文を読んだり、大学病院での導入実績に目を通したりする中で当初の懸念が解決され、導入を決めました。
インタビュー・写真:水谷秀人