西村医院様
導入事例

次世代の内科診療を目指して。内科医にとっての『nodoca』という選択

西村医院

院長:西村俊一郎 先生
nodoca導入時期:2023年冬
西村医院は京都市伏見区の内科クリニック。酒蔵が密集するこの地域で、昭和初期の開設以来、長年にわたり地域医療を支えてきました。現院長の西村俊一郎先生は3代目。京都内科医会の会長も務めています。

今回は、西村先生にこれからの臨床内科医のあり方やnodoca導入の経緯、導入による具体的な効果などについて伺いました。

新時代のかかりつけ医のあり方

▲西村俊一郎(にしむら・しゅんいちろう)/西村医院院長。関西医科大学を卒業後、京都府立医科大学付属病院などで勤務。2002年に同クリニックを継承。医学博士、日本内科学会総合内科専門医・認定内科医、日本消化器病学会専門医。

——ウィズ・アフターコロナ時代の「かかりつけ医」の役割をどのようにお考えですか。

西村先生:新型コロナのパンデミックは我々かかりつけ医に大きな混乱をもたらしましたが、同時に貴重な経験となりました。コロナ禍当初は、未知の感染症への対応に戸惑いもありましたが、徐々に対処法が確立されつつあります。

この経験を活かし、今後起こりうる新たな感染症にも冷静に対応できるよう準備することが大切です。また、地域の特性を考慮しつつ、医師会や周辺病院との連携強化も重要な役割です。

——超高齢社会における高齢者医療の課題と、その対策についてお聞かせください。

西村先生:コロナ禍による外出自粛やデイサービスの利用制限により、元気だった高齢者の方々が急激に弱ってしまうケースや、認知症の状態になるケースが増加しました。また、受診控えによる生活習慣病の悪化も見られました。これらの経験から、高齢者に特化した管理体制の構築が必要だと感じています。

加えて、身体的な問題だけでなく「つながり」の希薄化も大きな課題です。人生100年時代と言われる中で、高齢者の方々の社会的、精神的なつながりを維持・強化していくことが、健康寿命の延伸にも繋がっていくでしょう。

——医療DXに内科医はどのように取り組むべきでしょうか。

西村先生:内科に限らず、コロナ禍でオンライン診療が広がりましたよね。私も宿泊療養施設でタブレット端末を使って、患者さんを診察する経験をしました。また、学会や講演会もオンラインで参加できるようになり、非常に便利になったと思います。ただし、対面でのコミュニケーションの重要性も忘れてはいけません。

 

最近では、患者さん自身が測定した血糖値や血圧のデータなどをスマートフォンに記録し、それを診療に活かすPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)の取り組みも始まっています。こういったデータを内科医も積極的に活用することで、患者さんの日常生活の中での健康状態をより正確に把握できるようになると期待しています。

論文掲載、大学病院での実績が導入の決め手

——nodocaを導入された経緯を教えてください。

西村先生:第36回日本臨床内科医学会でアイリスの企業展示ブースに立ち寄った際、初めてnodocaの実機を見た時は驚きました。正直、「咽頭画像と問診情報等でインフルエンザをAI判定することなんて、本当にできるのだろうか」という懸念はありましたが、大きな可能性を感じましたね。

 

その後、咽頭撮影用カメラの開発や咽頭画像データ収集、AIアルゴリズムの構築及び検証(治験)という一連のnodoca開発プロセス全体を対象とした研究論文を読んだり、大学病院での導入実績に目を通したりする中で当初の懸念が解決され、導入を決めました。

——実際に臨床使用されてみて、実際の効果はいかがでしょうか。

西村先生:自分で使用してみて、特に印象的だったのは患者さんへの情報共有がしやすくなった点です。従来の検査では結果だけを口頭で伝えていましたが、現在はタブレット端末を一緒に見ながら、結果を説明しています。

nodocaを使うと「この辺が赤くなっています」「これがインフルエンザの特徴的な所見です」というように、視覚的に説明することができるのは良いポイントですね。患者さんの理解度が格段に上がり、インフォームド・コンセントの観点からも有効だと感じています。
また、運用面ではメディカルスタッフとの連携が鍵です。問診内容を管理画面に入力するといった事前準備をメディカルスタッフが行い、私が咽頭撮影と診断を行う流れを確立。このチームプレイによって、診療の効率性を向上することができました。

——患者さんからどのような反応がありましたか。

西村先生:好意的な反応をいただいています。特に、従来のスワブを使った検査に抵抗があって「二度と受けたくない」と言われていた方々も、検査を受けてくれるようになりました。また、ホームページを見て、都道府県をまたいで遠方から来院される方もいらっしゃいます。これは予想外の効果で、集患にも繋がっていると感じます。

nodocaで、AIで変わる内科診療

——nodocaが内科の患者さんに貢献できる点はありますか。

西村先生:特に早期診断・早期治療が可能になる点が大きいですね。従来の検査方法ではウイルス量が少なく陽性と判定されないような発症早期の段階でも、nodocaを用いたAI検査法では「検出あり」と結果を受けて、インフルエンザ陽性と診断したケースもあります。これにより、例えばこれまでは「発症から時間が経っていないので、明日来てください」言っていたケースでも、当日来院いただきnodocaで診断するようにしています。適切な治療がより早く開始できるようになったと思っています。

——nodocaが内科医に与える影響はあるのでしょうか。

西村先生:私自身の経験で言うと、nodocaを使い始めてからこれまで以上に咽頭所見を意識するようになりました。これは通常の診療でも同様です。nodocaのような新技術の導入によって、特定の部位に対する微細な変化にも敏感になるなど、医師自身の能力の向上も期待できるかもしれません。

もちろんツールに頼ってばかりではいけませんが、AIは医師の診療を支援する非常に有効な一手だと考えています。活用することで内科医の診療の幅、守備範囲が広がるのではないでしょうか。私は消化器が専門ですが、近年、内視鏡検査をAIで支援するツールが大学病院や基幹病院を中心に導入されるようになりました。今後はAIを使った支援ツール全般が、開業医にも広く普及していくことでしょう。

開業医が診療支援にAIを活用する第一歩としても、インフルエンザを対象疾患としたnoodcaは検討しやすいかもしれません。

nodoca導入を考える先生に向けて

——nodocaの導入を考えている先生へのアドバイスをお願いします。

西村先生:患者さんへの負担を少なくしたいと考えている先生には特におすすめですね。特に比較的痛みに敏感な患者さんを抱えるクリニックでは、その効果を実感しやすいと思います。

nodocaは、こうした患者さんの不安や痛みを軽減するという点でも有用なツールだと思います。そして、このような新しい医療技術に関心を持ち続けることは非常に重要です。医療の世界は日々進歩しており、nodocaはその一例です。最新のツールや方法を積極的に評価し、適切に導入していくこと。これは、内科医として、今後ますます求められる姿勢ではないでしょうか。

インタビュー・写真:水谷秀人

nodocaの導入に関するご質問、ご相談はお気軽にご連絡ください。

CONTACT
お電話でのお問い合わせはこちら
平日10:00~17:00
ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください
nodocaの資料は
こちらから
logo_aillis
ページトップへ戻る

あなたは、医療従事者・医療関係者ですか?

ここから先は、医療従事者・医療関係者を対象に作成されております。