ふじえだ耳鼻科様
導入事例

咽頭観察を一歩先の未来へ。nodoca導入で地域の患者により良い耳鼻科医療を

ふじえだ耳鼻科

院長:木村大輔 先生
nodoca導入時期:2023年春
ふじえだ耳鼻科は、2002年に静岡県藤枝市で開業した耳鼻咽頭科クリニックです。院長の木村大輔先生は、nodoca※を静岡県内でいち早く導入。これまでも、積極的に最先端の治療機器・検査機器を臨床導入してきた背景には、地域の人に高いレベルの耳鼻科医療を届けたいという想いがあったといいます。

今回、耳鼻科での実運用の姿、咽頭観察を専門に行う耳鼻科医から見たnodocaの意義などを木村先生に伺いました。

耳鼻科クリニックにおけるnodoca運用のリアル

▲木村大輔(きむら・だいすけ)/ふじえだ耳鼻科院長。浜松医科大学を卒業後、浜松医科大学附属病院耳鼻咽喉科などで勤務。2002年にふじえだ耳鼻科の前身となる、ふじえだ耳鼻咽喉科クリニックを開院。

——nodoca導入の決め手は何だったのでしょうか?

木村先生:オンラインの講演会でnodocaを紹介されていた先生がいて、それが出会いでした。最初の印象は画期的な検査機器だなと。特に患者さんにとって「痛みが少ない」というのが一番刺さりましたね。

私自身、痛みが苦手なこともあり、患者さんにも「痛くない」を心がけて診療しています。インフルエンザの検査で言えば、スプレーで麻酔を吸引してもらった後に鼻に綿棒を入れることで、患者さんの痛みを抑える工夫をしています。ただ、中には鼻中隔が曲がっているなどして、鼻の中に麻酔が届きにくい患者さんもいます。その点、鼻の形に関係なく、痛みが少ない検査を提供できるnodocaは魅力的です。

——医師とメディカルスタッフが協力してnodocaを運用されているとお聞きしました。具体的にどのように業務を分担されているのでしょうか?

木村先生:撮影と診断は私が行います。ですが、撮影前後に必要な問診票の入力やnodocaのセッティングなどは、スタッフにやってもらうことがほとんどですね。

最初にnodocaを導入しよう!と私が音頭を取った後、スタッフが能動的に運用手順を組んだり、必要なツールを作ってくれたりしていて助かっています。例えば、nodocaでは問診票をシステムに入力してから撮影をするのですが、スタッフがシステムに転記しやすいように問診表を作ってくれました。

▲看護師の金子さんはnodoca運用の要となる存在

金子さん:先生にnodocaで撮影してもらうまでの手順は一工夫しています。まず、患者さんを受付する際に、症状や発症日などからnodocaによる検査対象になりえる方をスタッフ内で相談しています。そして、検査の可能性が高い患者さんに問診票をお渡しして、最終的に先生の判断でnodocaを使用します。

 

木村先生:舌が下がりにくい患者さん以外は、多くの方にnodocaを使っています。インフルエンザは、新型コロナと同時に感染すると、他の感染症による同時感染と比べて重症化リスクが高い疾患です。インフルエンザと新型コロナに同時感染していないか調べることが、治療方針を決める上で重要です。

——nodocaを導入してから、患者さんの反応はいかがでしたか?

木村先生:「痛みが少ない」という点はもちろんですが、「もう結果が出たんですか?」と検査結果が分かるまでの時間を短く感じる患者さんも多いです。あとは「AIで分かるなんて時代ですね!」と新しい技術に驚かれる方もいますね。

「喉の診断」を支援する。耳鼻科医にとって直感的で分かりやすい機器

——耳鼻科医の立場から、咽頭観察にはどのような意義があるとお考えですか?

木村先生:耳鼻科医、特に開業医の場合は咽頭を診る機会が多いので、診れば何の疾患か分かる場合が多いです。例えば、ヘルパンギーナや溶連菌は比較的判断がつきますね。

他の科よりも咽頭を診る機会が多いことを踏まえると、咽頭画像をAIが解析し判定することを、耳鼻科医は直感的に理解しやすいかもしれません。耳鼻科医にとって、nodocaは判定の原理が分かりやすい医療機器だと思います。「喉を診て判断する」のは、私たち耳鼻科医が普段から行っている仕事です。それをAIが支援してくれるというのはとても興味深いですね。

——nodocaを用いた咽頭観察は患者さんにどのようなメリットがありますか?

木村先生:「痛みが少ない」のは最大のメリットだと思います。耳鼻科は子どもの頃から患者さんに「痛い」「怖い」というイメージを持たれがちです。ふじえだ耳鼻科では痛くない診療を心がけていますが、それにも適していると感じます。

 

あとは判定結果が出るまでの速さですね。患者さんと話しているうちに結果が出ますから、それもメリットの一つです。抗原検査などのように検体を取って院内で待ってもらい、スタッフが説明を行う流れでは、やはり時間がかかってしまいます。感染リスクも高いですよね。検査をしてすぐに判定結果が出ることで、感染のリスクを抑えられるメリットもあると思います。

——咽頭観察の面で、今後nodocaにどのような期待をされていますか?

木村先生:インフルエンザだけでなく、耳鼻科医が診るように他の疾患も見分けられるようになってくれたら嬉しいですね。

また今後は、咽頭画像でウイルスや細菌の種類も見分けることができれば良いとも思います。今は、細菌の種類に適した抗生剤を使う、もしくは使わないようにしようという流れです。細菌の種類がすぐに分かれば、それをターゲットにした薬を処方すれば良いわけですから、適正使用にも貢献できる可能性を秘めています。

新型コロナとインフルエンザの両方の検査を。重症化リスクを摘み取るために

——インフルエンザだけでなく、新型コロナの診療体制を整備する上でも、多くの先進的な取り組みをされたとお聞きしました。具体的にはどのようなことをされたのでしょうか?

木村先生:2020年当初からいち早く治療薬を導入したいと考えていましたが、開業医はなかなか使わせてもらえない状況が続いていました。しかし、厚労省や県への働きかけを地道に行うことで、段々と処方するタイミングを前倒しできるようになりました。ゾコーバでは、特別承認から一週間以内で処方できるようになっていましたね。

また、2021年9月には行政の要請で往診車を用意しました。補助金が一切出なかったので、SNSで支援を呼びかけた結果、電源や大型のファンなど感染対策に必要な設備を搭載することができました。

——新たな取り組みは、先生やスタッフのどのような想いから行われているのでしょうか?

木村先生:常に新しい治療法や技術、医療機器などにアンテナを張るようにしています。私自身の新しい技術への好奇心もありますが、「患者さんのために」という想いがそうさせているように感じます。

金子さん:私自身、新型コロナに3回感染して、いずれも薬を使って重症化を防いだり、オンライン診療を利用したりする経験をしました。普段は自分が患者さんを支える立場ですが、自分が感染を経験したことで患者さんと医療者の立場を両方理解できるようになったと思います。そんな経験から、先生と一緒に自分も新しい技術や取り組みに対応できるよう心掛けています。

——新型コロナの5類化以降、診療体制は変化しましたか?今後の診療体制の見通しを教えてください。

木村先生:以前は建物の外で新型コロナの患者さんを診ていましたが、5類化以降は診察室内で診ています。ただ、空間的・時間的な隔離は行わなくなったものの、基本方針はそこまで変わっていません。薬をきちんと出して重症化させないように心がけています。

また、インフルエンザとの同時流行も引き続き懸念されていますが、新型コロナとインフルエンザの両方の検査をしっかりと行っていくことで、重症化リスクを摘み取っていくことが大事だと考えています。

医療の未来を感じられる、導入しやすいデバイス

——nodocaの導入を考えている先生へのアドバイスはありますか?

木村先生:nodocaは、医療機器としては比較的入手しやすい価格だと思います。最先端の技術を手頃な価格で提供してくだされば、開業医でも導入がしやすい。開業医で導入されれば、より多くの患者さんが手軽に技術を享受できることになります。

また最近、AIが発達した将来のことをよく考えます。実は診断や治療をすることは、医者の仕事ではなくなってしまうのではないかとも思うんです。患者さんに納得してもらえるように説明することが、未来の医者の仕事になるかもしれません。医療はこれからどのように変わっていくのか。nodocaはその変化を、最先端で感じられるデバイスだと思います。

インタビュー・写真:水谷秀人

※nodoca、nodocaクラウドは、アイリス株式会社の登録商標です。

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